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ステマ、ダメ、絶対。

 各地で広告宣伝が厳しくなってきています。とは言え、宣伝をしなければ集客も出来ないということで、最近では取材系のイベントが流行っているわけです。確かに、「風営法的」な広告宣伝は(地域によっては)回避出来ているのかもしれませんが、「景表法的」な広告宣伝には殆ど全部が引っかかっていると思うんですよね。所謂「ステマ」というやつです。

 ステマに関してはググれば沢山出てくると思うので説明は省略しますが、広告を掲載する場合は消費者保護の観点から広告の掲載者はそれと分かるように表示する義務があり、ステマはその義務に違反しているからダメなんだということです。そういう意味では取材系の媒体なんて完全にステマだったりする訳です。まぁ、媒体全部が広告なんでステマじゃないというロジックも成立する様な気もしないでもありません。知らんけど。

 とは言え、ステマは違法です。だからけしからん。という話ではなく、私個人はステマは巨悪かというとそんなことはないと思っています。逆に一部ユーザーにとっては有益な情報源だったりします。必要悪という側面もあるのかと思います。

 一方で悪質なステマもあります。例えば、一般的な論考を装った広告だったり、一般の記事に紛れ込ませた広告だったり。これはやはり悪質です。業界系のサイトでもよく見かけます。で、業界系のサイトの場合、ステマを行っている本人に悪意があまりなさそうなんですよね。これが実は一番タチが悪かったりします。

 つい先日もあるSNSで自社商材を紹介する投稿がタイムラインに流れてきたので何となく読んでみると完全にステマに引っかかるような案件で大丈夫かなと思うわけです。節子、それSEOやない。ステマや。また、近未来の予測記事を読んでいると、何故かある機種を決め打ちで推奨していたりしてズッコケてしまう訳です。

 ステマって行政処分としてはせいぜいが措置命令程度だったりするので、刑罰としてはハッキリ言うとたかが知れています。ステマ案件ではないですが、最近ではアディーレ法律事務所が2ヶ月の業務停止を受けたことがニュースになりましたが、これは行政処分ではなく東京弁護士会の処分です。行政処分は措置命令。

 東京弁護士会は11日、事実と異なる宣伝を繰り返したとして、過払い金返還訴訟を多く手掛ける弁護士法人「アディーレ法律事務所」を業務停止2カ月、元代表の石丸幸人弁護士(45)を業務停止3カ月の懲戒処分とした。
(中略)
 消費者庁は2016年2月、景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、こうした表示をしないよう求める措置命令を出した。その後、所属弁護士などに対する懲戒請求が東京弁護士会などにあり、弁護士会としても同法違反と品位を失う非行があったとする弁護士法違反を認定した。via: 日本経済新聞

 アディーレは景表法の有利誤認ですが、ステマも有利誤認・優良誤認を招くからダメなんですね。ステマは行政処分より、それが発覚することによるイメージダウンが怖いと私は思っています。

 ましてや叩かれやすいパチンコ業界ですから、アンチの絶好の材料にならないとも限りません。だからステマである取材系のイベントは止めるべきだということではなく、ステマであることを認識する必要があるということです。ある日、突然足元をすくわれかねません。

 「全機・全台大開放」という文言は風営法的には射幸性をそそるおそれがあるからアウトということは認識されているとは思いますが、有利誤認を招くからアウトという認識は薄いように感じます。下手したら風営法の行政罰よりもキツいことになる可能性も否定できません。

 また、そういう視点を持つことで、妙にまとめサイト等に好意的に取り上げられているメーカーや、特定のコンサルの方が持ち上げるメーカーが見えてきたりして面白いです。リテラシーも鍛えられます。

 しかし、何で取材系のサイトとかって、普通に【PR】表記入れないんですかね。多分、効果変わらないと思うんですけどね。あ、【PR】入れたら風営法的な広告宣伝に引っかかるのかな。

Photo via Visualhunt

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