さて10月も終わろうとしています。所謂、前倒し認定のスケジュールやみなし機の取り扱い等、各地域ごとに方針が示されつつあるようです。ここに来て、検定切れみなし機も認定切れみなし機と同じように扱うべきだ的な意見を見かけますが、流石に無理筋だと思いますよね。自分の都合の良いように物事を解釈してしまう人って必ずいますよね。
それはそうと、最近の千日前の事情を少し。相変わらず、「マルハンなんば新館」と「楽園なんば店」が地域1番店を争う構図に変化はありません。3番手争いでは「123難波店」が頭一つ抜けつつある様な状況であったりする一方、「マルハンなんば本館」がパチンコのまどマギを68台導入して起死回生を図るも、結局は店内移動を繰り返し、早くも一部を1円パチンコに移動して1円パチンコの機種構成がどんどん豪華になっていくという流れに変化はありません。
「もう機械で一発逆転を狙う時代なんてとっくに過ぎてるんだよね」ってマックで女子高生が言ってました。
店舗ごとの立ち位置に大きな変化は無い千日前ですが、エリア全体で見た場合にひとつ変化があります。それは4円パチンコの稼働率が20円スロットを上回りつつあるということです。正確に言うなら20円スロットの稼働率が落ちてきていると言った方が良いかもしれません。
下のグラフは10月17日(火)の各店舗の稼働率です。
※グラフをマウスオーバーorタップで数値が表示されます。ご覧の端末によっては上手く表示されない場合があります。その場合はコチラからご覧下さい。
この日は20円スロットの稼働率が4円パチンコを上回っています。理由は「7」の日ということがあるかと思います。この日のようなイベント日や週末はまだ20円スロットの稼働率が4円パチンコを上回りますが、平日では逆転しつつあります。
注目すべき点は20円スロットの稼働率の「差」です。この日のエリア2位は「マルハンなんば本館」の60.9%。3位は「楽園なんば店」の49.3%となっていますが、いくら平日の7の日とは言え、ここまでマルハンと楽園の差が開いたことはありませんでした。
要因はと言えば、スロットは(中古以外の)新台入替が無いので、平日の稼働率が下がり、その分イベント(と思われる日)の集客効果が上がっているのでしょう。
「脱・新台依存」という言葉を聞くようになってから数年が経ちますが、結局は集客や稼働の維持には新台が必要なんだと言うことなのでしょうか。それとも千日前の様な超激戦区だからこその現象なのでしょうか。
一方で新台の販売台数の減少傾向に変化はありません。
講演の中で同氏は、2017年のパチンコの販売台数は140万台程度になると予測。同社調べによると、今年10月9日現在での新台販売台数は約117.5万台。年内中に「CR不二子」「CR真・花の慶次2」「CR大海物語4」等のリリースが予定されており、それらの販売台数を考慮すると、上記の予測台数になるという。
(中略)
個別のパチンコ新台の販売台数は、2017年で最も売れたのが「ぱちんこCR北斗の拳7転生」で約9.5万台。以下、「CR牙狼GOLDSTORM翔」の約8.4万台、「CRぱちんこ必殺仕事人Ⅴ」の約8.0万台と続く。昨年までと異なり、10万台以上売れた機種が1機種もない(※10月9日現在)ことが大きな特徴だ。パチンコ新台市場の今後について同氏は「来年は今年以上に厳しくなり、年間の総販売台数は120万台前後になるのでは」と厳しい見通しを示した。
(中略)
パチスロの新台販売状況も厳しく、2017年は2年連続の減少となり、同氏は最終的な販売台数が70万台程度になると予測した。同社調べによる10月9日現在での販売台数は約64.6万台。年末までに販売される「戦国コレクション3」等を考慮しても70万台程度にとどまるという。
(中略)
今後の見通しについてもパチンコ同様厳しく、同氏は「来年のパチスロの年間販売台数は60万台を切るかもしれない。何れにせよ、パチンコ、パチスロ合わせた新台販売台数が200万台を超えることはないだろう」と見通した。via: 遊技日本
そうですか。来年はパチンコ120万・スロット60万ですか…。
そんな矢先、平和の大幅な下方修正のニュースがありました。
同社は24日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の下方修正を発表した。売上高を1752億円から1324億円(前期比28.9%減)へ、営業利益を321億円から115億円(同68.6%減)へ、最終利益を208億円から44億円(同83.7%減)へそれぞれ減額した。
(中略)
また、通期については、足もとの需要動向および今後見込まれる急激な業界環境の変化に備え下期の販売スケジュールを抜本的に見直した結果、通期の遊技機販売台数の見込みを、パチンコ機は18万台から11万5000台へ、パチスロ機は6万台から1万7000台に修正した。 via: みんなの株式
サミーとSANKYOも貰い事故で株価が下がるということもあったようですが、メーカーも相当に厳しい状況です。しかし、新台が売れないということはある意味、「脱・新台依存」は進んでいると言えなくもないですが、稼働が下がったんでは意味がありません。
「買わない」のではなくて「買えない」。その結果、ホールもメーカーも業績を落としてしまうという結果になってしまっては目も当てられません。
チキンレースだと分かりつつ、その先の希望を信じて突進するも、みんな揃ってそのまま崖から転落なんていうリアル理由なき反抗みたいにならなければ良いのですが…。
Photo credit: Tracy Hunter via Visualhunt.com / CC BY