やすだ、ナンバープレート自動読み取り機の活用で予想通りの展開へ。

ナンバープレートcredit: Curtis Gregory Perry via FindCC

 先週位にやすだグループの「やすだ戸田店」が自動車のナンバープレートの自動読み取り機を導入して顧客分析を行っているというニュースがありました。
<車のナンバー>自動読み取りで顧客分析 進むビジネス化:Yahoo!ニュース

車のナンバーを自動的に読み取って自動車登録情報(車検証情報)と照合し、客の居住地などを分析するビジネスが始まっている。公開情報を利用しており法的に問題はないが、現状では車の所有者の同意を得ておらず、不安視する声も上がっている。

「予想より遠くから来る人がいることは分かりましたね」と、戸田店の運営会社の安田屋(東京都)の松下正・営業企画部課長は話す。今年2~3月に約1万台のデータを分析したところ、会員カードの住所で推定していた「商圏」から来ていたのは6割で、残り4割は推定外の地域からだった。

 だそうです。試験導入らしく運用は既に終了しているようです。

システムは駐車場コンサルタント「駐車場綜合研究所」(東京都)が開発し、4月に発売した。安田屋での分析は無償提供による試験運用で、既に終了している。

 結局、やすだは本格導入は見送るそうです。

ただ、ビジネスとしての広がりは未知数だ。安田屋は駐車場綜研のシステムを導入しないという。「得られた結果は想定の範囲を大きく超えるものではなかった。今後もデータを取り続ける必要はない」(松下氏)と判断し、カメラは近く返却する予定だ。

 ですよねー、という感じです。カメラは返却するとの事ですが、何となく嫌な予感がしていた所、案の定という感じになっているようです。
勝手に分析されている?ナンバー識別システムに「プライバシー侵害」の声:ガジェット通信

こうした情報を顧客の知らない間に収集することについて、ネット上では批判的な声が多い。

「出たよ、勝手にデータとってるシリーズ」
「個人情報保護法案とはなんだったのか」
「知られたくない情報をとられるケースもあるだろ」
「せめて事前告知しろよ…」
「個人情報がますますダダ漏れですやん…」
「今にエネミー・オブ・アメリカみたいになりそうだな」

どこまでを「秘匿すべき個人情報」として捉えるかで、その賛否は様々なようだが、いずれにしかり、適切なアナウンスもなく情報を収集することは、あまり良い気がしないというのが、大方の意見のようだ。

 車のナンバーから判明する自動車登録情報というのは公開情報なので、法的には問題ないという事らしいのですが、やはり世間というのはそんな事は関係ないのでしょう。

 最近は、ベネッセの顧客情報流出や、オムロンの撮影した映像の無断流用、JR東日本のSuica利用情報の提供、ドコモのユーザー位置情報の第三者への提供といったように個人情報にまつわるニュースが山ほどある中で、やはりこの手のニュースは即座に反応してしまうのでしょう。

 最近の個人情報に関する反応は過剰だとは思いますが、ただやはり世間というのはそういうものなのでしょう。無料で試験的に運用できるなら是非とも試してみたいと思うのでしょうが、時期的にいささか問題があったのかもしれません。無料での試験導入の代わりに運用実績としてリリースを出すという条件だったのでしょうか。

 私は、こういう事に関して何とも思わないので、流行りのビッグデータとして利用される事に何の抵抗も無く、むしろ、それが企業の製品の品質向上に繋がるなら全く問題無いと思うのですが、そうは思わない人が数多くいるのも事実なので、会員情報等、多くの個人情報を持っているホールはくれぐれもも取り扱いには気を付けた方がいいでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。